

執筆者: 田中 太郎
Thu Nov 09 2023
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CNC加工で実現する高精度部品製造のポイント
精密機械部品の製造において、CNC加工は欠かせない技術です。しかし、ただ最新の機械を導入すれば高精度な加工ができるわけではありません。機械の性能を最大限に引き出し、安定した品質を実現するためには、いくつかの重要なポイントがあります。
当社では、創業以来29年にわたり、自動車・医療・半導体業界向けの精密部品を製造してきました。その経験から得られた、高精度加工を実現するためのノウハウをご紹介します。特に、温度管理と工具選定、そして加工条件の最適化が重要です。
温度管理が精度を左右する
CNC加工において、温度管理は非常に重要です。機械や工作物の熱膨張により、わずかな温度変化でも寸法精度に影響を与えます。当社では、工場内の温度を23±2℃に保ち、機械のウォームアップ運転を必ず実施しています。また、加工中の切削熱による影響を最小限に抑えるため、クーラントの流量と温度も細かく管理しています。
精度は偶然の産物ではなく、温度・工具・技術の三位一体で生まれる。
“田中 太郎(工場長)”工具選定と加工条件の最適化
材質や形状に応じた適切な工具選定も、高精度加工の鍵となります。切削速度、送り速度、切り込み量などの加工条件を最適化することで、加工精度の向上だけでなく、工具寿命の延長やコスト削減にもつながります。
さらに、加工後の測定・検査体制も重要です。当社では三次元測定器を使用し、全数検査を実施。検査データはすべて記録し、トレーサビリティを確保しています。これにより、不良品の流出を防ぎ、お客様に安心して製品をお使いいただいています。
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